TVer広告のCMの作り方。
15秒・30秒の構成と、テレビとスマホで伝わるコツ

「TVerにCMを出してみたい。でも、どんな動画を作ればいいのか分からない」同じCMを、スマホで見る人もいれば、リビングのテレビで見る人もいます。この記事では、TVer社の公式情報をもとに、秒数の決め方、15秒・30秒の組み立て方、会社名や連絡先の出し方を見ていきます。番組の合間で伝わるのは、どんな動画でしょうか。
01TVerのCMは、どんな場面で流れる?
TVer広告は、民放の番組の合間に流れる動画の広告です。TVer社のよくある質問によると、流れる位置は選べません。番組の前(プレロール)、途中(ミッドロール)、後(ポストロール)に、ランダムに入ります。
CMの中身を考える前に、見る人がどんな状態でCMに出会うのかを押さえておきましょう。TVer社の公式情報から、作り方に関わる点を4つ挙げます。
TVer社の広告主向けサイトでは、CMが音ありで最後まで見られた割合を84.6%としています(マクロミル調べ、2024年11月時点)。見られ方の数字は「TVer広告の効果は?」で詳しく紹介しています。
つまり、音と映像の両方で、15秒や30秒を組み立てられるのがTVerのCMです。指で次々に送られるSNSの広告とは、組み立ての考え方が少し違います。
02秒数は、何秒にすればいい?
TVer社の入稿規定では、CMの長さは6秒から60秒の間で決められます。よくある質問では、秒数の区分が次のように案内されています(2026年10月時点)。
| 区分 | 実際の長さ |
|---|---|
| 6秒動画 | 6〜10秒 |
| 15秒動画 | 11〜22秒 |
| 30秒動画 | 23〜37秒 |
| 45秒動画 | 38〜52秒 |
| 60秒動画 | 53〜60秒 |
はじめて作るなら、15秒か30秒が扱いやすい長さです。テレビCMと同じ長さなので、あとで地上波のCMや店頭のモニターにも使い回しやすいからです。
15秒と30秒の違いは、言えることの量
日本民間放送連盟(民放連)の放送基準では、テレビCMの音声の目安を、15秒で84音節、30秒で174音節としています(放送基準の(150))。「やまなしけん・かいしの・まるまる・こうむてんです」と名乗るだけで21音節になり、15秒の目安の4分の1ほどを使います。
- 15秒:伝えることを1つに絞る。社名を覚えてもらう、季節のお知らせを届けるなど。
- 30秒:理由や様子まで見せる。仕事の手元、店の一日、お客様の困りごとが解決する場面など。
テレビCMの決まりや費用の考え方は「山梨でテレビCMを出すには?」で紹介しています。
0315秒・30秒は、どう組み立てる?
15秒のCMは、大きく3つのまとまりで考えると組み立てやすくなります。秒数は目安なので、内容に合わせて調整します。
30秒なら、真ん中を広げて「なぜ選ばれるのか」を足せます。ただし、言いたいことを2つ、3つと増やすと、どれも残りにくくなります。30秒でも中心は1つにして、その理由を見せる時間に使いましょう。
最後の社名とロゴは、画面に出すだけでなく、ナレーションでも読み上げます。テレビの前で家事をしながら聞いている人にも、名前が届くようにするためです。
番組の途中に入ることも考えておく
CMは、ドラマの途中に入ることもあります。番組の空気から急に切り替わっても浮かないよう、音の大きさや画面のトーンを落ち着いた側に寄せるのも1つの考え方です。驚かせる演出を使うなら、番組を見ている人の気持ちを想像してから決めましょう。
業種別に見ると
15秒の中で何を1つ見せるかは、業種によって変わります。組み立ての例を挙げます。
04テレビとスマホ、両方で伝わるには?
TVerのCMは、同じ動画がスマホにもテレビにも流れます。TVer社の発表では、2025年の再生数の約4割がテレビ画面(コネクテッドTV)でした。画面ごとの割合は「TVerの利用者数はどれくらい?」で紹介しています。
入稿規定では、スマホ・PC用(1280×720)とテレビ用(1920×1080)の2つの大きさの動画を用意します。テレビアプリに配信しない場合は、スマホ・PC用だけでもよいとされています(2026年10月時点)。
- 画面が小さく、細かい文字は読めない
- 手に持って、近くで見ている
- 設定すれば、画面をタップしてホームページへ移れる
- 画面は大きいが、離れて見ている
- 家族と一緒に見ていることがある
- タップできないので、検索や電話につなげる
動画の形は、横長の16:9と決められています。SNS用の縦型の動画は、そのままでは使えません。縦型の動画しか持っていない場合は、横長で作り直すか、撮影の段階で横長も撮っておく必要があります。
文字は「スマホで読める」を基準に
文字は、スマホの小さな画面で読める大きさにします。1つの画面に入れる文字は、短い1行か2行まで。画面の端ぎりぎりには置かず、まわりに余白をとります。
テレビで見る人は、画面から離れて座っています。細かい注意書きを長く並べるより、大きな文字1行と、声での説明を組み合わせるほうが伝わります。
05最初の数秒で、何を見せる?

TVerのCMはスキップされません。それでも、最初の数秒で「自分には関係ない」と思われると、目は手元のスマホや台所に移ってしまいます。最初に見せたいのは、見る人が「自分のことだ」と感じるきっかけです。
- 地名や景色:「甲府盆地の夏、」「富士北麓で家を建てるなら」など、見る人が知っている場所。
- 困りごと:「冬の朝、窓の結露が気になりませんか」など、思い当たる場面。
- 人の顔:働く人や店の人が、カメラに向かって話しかける。
地域を絞って配信するTVer広告では、配信する地域の地名を入れると、県外の大きな会社のCMとの違いが伝わりやすくなります。地域の絞り方は「TVer広告は地域指定できる?」をご覧ください。
山梨なら、富士山や八ヶ岳、ぶどう畑のように、県内の人が見ればすぐ分かる景色も手がかりになります。ただし、景色だけで数秒を使うと、何のCMなのかが伝わる前に終わってしまいます。景色の上に、誰に向けたCMかを1行で重ねましょう。
06会社名と連絡先は、どう出す?
CMを見て興味を持った人が、次に何をすればいいのか。最後の数秒で、行き先をはっきり示します。ここで大事なのが、テレビ画面ではCMをタップできないという点です。
TVer社の公式コラムによると、CMの画面をタップしてホームページに移れる「クリッカブル」と、動画の下などに出るバナー「コンパニオンAD」は、スマホ・タブレットとPCでだけ使えます。テレビ画面ではリモコンで操作するため、設定できません(2026年10月時点)。
検索してほしい言葉を伝えるなら、その言葉で検索したときに、自社のホームページやGoogleマップがきちんと出てくるかを先に確かめておきます。CMで使った言葉が行き先のページにも載っていれば、見た人は迷いません。
バナーにも決まりがある
入稿規定では、スマホ用のバナーは、画像の中の文字を全体の30%以下(ロゴを除く)にします。文字だけのものや、黒い背景に文字だけのものは使えません。再生マークや検索窓のような表示も使えません。動画とバナーのクリック先は、同じ1つのURLにします。
071回の撮影を、ほかにも生かすには?
せっかく撮影するなら、TVer以外の使い道も先に決めておくと、1本あたりの費用を抑えられます。たとえば、次のような作り分けができます。
- 同じ撮影から、30秒と15秒の2本を作る。
- 6秒の短い版を作り、YouTubeなどの短い広告に使う。
- 縦型にも切り出せるよう、大事なものを画面の中央に置いて撮る。
- ホームページや店頭のモニター、展示会で流す。
ただし、BGMや出演者は、使う場所ごとに権利の確認が必要です。TVerのCMだけの約束で借りた音楽は、SNSでは使えないこともあります。使う場所を、撮影の前に決めておくことが大切です。BGMは「会社の動画にBGMはどこまで使える?」で紹介しています。
仕上げでは、入稿規定に合わせて書き出し、音の大きさ(ラウドネス)を基準に整えます。各放送局の審査と細かな仕様は「TVer広告の審査とは?」をご覧ください。
08よくあるご質問
Q自分たちでスマホで撮った動画でも出せますか?
入稿規定(横長16:9、ファイルの形式、音の大きさなど)を満たし、各放送局の審査に通れば出せます。テレビの大きな画面でも見られるため、明るさや声の聞きやすさには気をつけましょう。撮り方のコツは「スマホで会社の動画を撮るコツ」で紹介しています。
QテレビCMで流した動画は、そのまま使えますか?
TVer社のよくある質問では、TVerの入稿規定どおりに書き出した素材なら使えると案内されています。ただし、審査はTVer広告として、あらためて受けます。
Q15秒と30秒、両方作ったほうがいいですか?
伝えたいことが1つなら、15秒から始めるのが扱いやすいでしょう。予算に余裕があれば、同じ撮影から両方を作っておくと、配信しながら反応を比べられます。
QCMの企画から相談できますか?
はい。何秒で何を伝えるかの企画から、撮影・編集、入稿規定に合わせた書き出し、配信の設計まで、まとめてご相談いただけます。ご相談・お見積もりは無料です。
TVerのCMは、スキップされず、音ありで、スマホとテレビの両方で見られます。伝えることを1つに絞り、最初の数秒で「自分のことだ」と思ってもらいましょう。最後は社名と行き先を文字と声で。テレビ画面はタップできないので、検索する言葉や電話番号で次につなげます。横長16:9で作り、使う場所は撮影の前に決めます。
参考:TVer広告「TVer広告とは」/TVer広告「よくあるご質問」/TVer広告「広告入稿規定」/TVer広告 公式コラム「クリッカブル・コンパニオンAD」(2026年8月)/TVer広告 公式コラム「コネクテッドTV広告が選ばれる理由」(2026年6月)/日本民間放送連盟 放送基準
山梨県甲斐市と東京都港区を拠点に、映像制作を軸に、SNSマーケティングと広告の事業を行っています。映像の企画・撮影・編集から、TVer広告やSNS運用まで、広告エージェンシーとして1社でまとめてお任せいただける体制です。全国24拠点・TVer広告の正規代理店ネットワーク「Ad Arch グループ」の一員です。
この記事の数字や制度は、官公庁・業界団体・各社の公式発表で確かめたものだけを載せ、出典を記事の最後に並べています。内容は公開日時点の情報です。