採用動画の作り方。
応募につながる内容・長さと、費用の考え方

「求人を出しても、応募が来ない」採用に悩む会社の切実な声です。給与や休日を見直しても応募が増えないとき、足りないのは条件ではなく、「ここで働く自分」を想像できる情報かもしれません。この記事では、山梨の求人倍率の最新データをもとに、採用動画の種類と長さ、費用が決まる仕組み、業種別の見せ方、使い回し方、応募につなげるコツをまとめました。
01山梨の採用は、いま「選ばれる側」の時代

山梨労働局の発表によると、2026年8月の山梨県の有効求人倍率は1.50倍でした。全国の1.18倍を大きく上回っています。有効求人倍率は、仕事を探している人1人に対して何件の求人があるかを示す数字です。1.50倍は、求職者1人を、1.5件の求人で取り合っている状態です。
正社員の求人に限ると1.18倍です。パートを含む全体ほど高くはありませんが、前年の同じ月より0.15ポイント上がっています。
職業別に見ると、差はさらに大きくなります。
建設・採掘の仕事は4.14倍。求職者1人に対して4件以上の求人がある計算です。警備などの保安、運転や機械の操作、介護を含むサービス、工場の生産工程の仕事も、求人が求職者を大きく上回っています。看護師や建築・土木の技術者などの専門的・技術的な仕事も2.25倍です。一方で、事務の仕事は0.50倍と、求職者のほうが多い状況です。
人手が足りない職種ほど、求職者は「どの会社を選ぶか」を比べられる立場にあります。会社が求職者を選ぶのではなく、求職者に選ばれる。この前提に立つと、求人票の書き方だけでなく、会社の伝え方そのものを見直す必要があります。
02求人票だけでは伝わらないこと

求人票で伝えられるのは、給与、休日、勤務地、仕事の内容といった「条件」です。もちろん大切な情報ですが、同じような条件の求人が並ぶと、求職者は決め手を持てません。
求職者が本当に知りたいのは、条件の先にあることです。どんな人が働いているのか。職場の雰囲気はどうか。仕事は実際にどんな様子なのか。就活生を対象にした調査(ノーテッド、2023年)では、採用動画で志望度が上がる内容の1位は「現場での仕事の様子」(44.4%)でした。
こうした情報は、文章や写真だけではなかなか伝わりません。動画なら、職場の音、人の表情、仕事の手つきまで、そのまま見てもらえます。応募前の「よく分からないから、やめておこう」をなくす。それが採用動画のいちばんの役割です。入社後に「思っていたのと違った」というすれ違いを減らすことにもつながります。
03採用動画の種類と、選び方
採用動画にはいくつかの種類があります。伝えたいことに合わせて選びましょう。
最初の1本に迷ったら、「仕事風景」と「社員の声」を組み合わせた動画がおすすめです。求職者がいちばん知りたい情報を、いちばん伝わる形で届けられます。代表のメッセージは、会社の考え方に共感して入社してほしい場合に効果的です。
04長さは1〜3分。長い1本より、短い複数本
採用動画は、つい「会社のことを全部伝えたい」と長くなりがちです。しかし、同じ調査(新卒の就活生が対象)で、最後まで見られる採用動画の長さを聞いた結果は、次のとおりでした。
1分〜3分未満がいちばん多く(33.9%)、5分未満を合わせると8割以上(81.8%)になります。また、動画を途中で見るのをやめた理由でいちばん多かったのは「動画が長すぎた」(46.2%)でした。伝えたいことが多いときは、長い1本にまとめるより、テーマごとに短い動画を複数本作るほうが、最後まで見てもらいやすくなります。
たとえば、1日の撮影で「仕事風景」「先輩の声」「職場の1日」の3本を作れば、見る人は気になるものから選べます。さらに、それぞれを15〜30秒に縮めた縦型の動画を作っておけば、SNSや広告にもそのまま使えます。
05採用動画の費用は、何で決まるのか
採用動画の費用は、どこまで作り込むかによって大きく変わります。金額を比べる前に、費用が何で決まるのかを知っておくと、見積もりを落ち着いて比べられます。
費用を抑えたいときは、撮影を1日にまとめる、出演は社員の方にお願いする、今ある写真や映像を活かす、といった工夫が有効です。逆に、職種ごとに別の現場で撮る、ドローンで空撮する、アニメーションを入れるといった場合は、その分の手間がかかります。
大切なのは、作ったあとの使い道まで含めて考えることです。1本の動画を、求人サイト、ハローワーク、採用ページ、SNS、説明会と、何か所で使えるか。使う場所が多いほど、1か所あたりの費用は下がります。
06業種別に見る、採用動画で見せたいもの

山梨で人手が足りていない業種を例に、採用動画で見せたいものをまとめました。
どの業種にも共通するのは、「きつそう」「大変そう」という不安に、正直に答えることです。大変な部分を隠すのではなく、それをどう乗り越えているか、どんな人が支えてくれるかを見せましょう。甲府盆地の真夏の屋外作業や、冬の朝の現場など、季節ごとの「本当の大変さ」を正直に映すと、入社後のすれ違いを防ぎやすくなります。
07作った採用動画は、いろいろな場所で使い回す
採用動画は、作って終わりではもったいない。費用をかけて作った動画は、載せられる場所にどんどん載せましょう。
たとえば、求人サイトのIndeedでは、企業ページにYouTubeの動画を埋め込める場合があります(使える機能や条件はIndeedでご確認ください)。ハローワークの求人に動画をどう載せられるかは、管轄のハローワークで確認してみてください。
さらに、地域の求職者に広く知ってもらいたい場合は、広告で届ける方法もあります。地域や年代を絞れるSNS広告や、TVer広告なら、「甲府市とその周辺に住む人」のように通勤できる範囲に絞って、採用動画を流せます。
08応募につなげるコツと、気をつけたいこと
見たあとの「次の一歩」を用意する
動画の最後に、応募方法や職場見学の案内を入れましょう。「まずは見学だけでも」という気軽な入口があると、応募のハードルが下がります。
求人票と、動画の内容をそろえる
2022年10月の職業安定法の改正で、求人を出す会社には、うそや誤解を招く表示をしないことと、求人の内容を正確・最新に保つことが義務づけられました。動画の中で給与や休日、残業などに触れる場合は、求人票と同じ内容にし、条件が変わったら動画も見直しましょう。実際より楽に見えるような演出は避けることが大切です。
出演する社員の同意を取っておく
社員の方や、お客様、利用者の方が映る場合は、事前に本人の同意を取りましょう。特に介護の現場では、利用者の方のプライバシーに配慮が必要です。出演した社員が退職したときに動画をどう扱うかも、あらかじめ決めておくと安心です。
採用動画は「仕事風景」と「人」を、1〜3分の短い動画で正直に見せるのが基本です。作ったら、採用ページ、求人サイト、SNSなど、載せられる場所で使い回しましょう。
09よくあるご質問
Q社員が少なくても、採用動画は作れますか?
はい。数人の会社だからこそ、一人ひとりの顔が見える動画は伝わります。社長と社員1〜2名の声、仕事風景だけでも、十分に会社の雰囲気を伝えられます。
Q撮影にはどれくらい時間がかかりますか?
内容によりますが、社員インタビューと仕事風景であれば、1日の撮影で複数本分を撮れる場合もあります。業務への影響が少ない日程を、ご相談しながら決めます。
Q採用動画に補助金は使えますか?
小規模事業者持続化補助金は販路開拓のための制度で、求人広告は対象外とされています。採用目的の動画に使える補助金があるかは、時期や制度によって異なるため、山梨県や市町村の窓口でご確認ください。
Q作った動画を、広告として流すこともできますか?
はい。地域を絞ったSNS広告や、TVer広告で配信できます。ホマレグラフでは、TVer広告を3万円から承っています(制作費は別途)。
Q山梨県内のどこでも撮影に来てもらえますか?
はい。甲斐市の拠点から、国中・郡内を問わず県内全域へ伺います。
山梨では建設・採掘の仕事の求人倍率が4倍を超え、会社が求職者に選ばれる時代になっています。求人票では伝わらない「仕事風景」と「人」を、1〜3分の短い動画で正直に見せ、採用ページや求人サイト、SNSで使い回す。採用動画は、条件だけでは決め手を持てない求職者の背中を押す、地域の会社の心強い味方です。
参考:山梨労働局「最近の雇用失業情勢」(2026年8月分)/Web担当者Forum:就活生の動画視聴に関する調査(ノーテッド、2023年)/Indeed 企業ページの使い方/厚生労働省:改正職業安定法(求人等の的確な表示)
山梨県甲斐市と東京都港区を拠点に、映像制作を軸に、SNSマーケティングと広告の事業を行っています。映像の企画・撮影・編集から、TVer広告やSNS運用まで、広告エージェンシーとして1社でまとめてお任せいただける体制です。全国24拠点・TVer広告の正規代理店ネットワーク「Ad Arch グループ」の一員です。
この記事の数字や制度は、官公庁・業界団体・各社の公式発表で確かめたものだけを載せ、出典を記事の最後に並べています。内容は公開日時点の情報です。