求人票に書けない「職場の空気」を、
動画でどう伝えるか

給与や休日は、求人票で伝わります。伝わらないのは、「ここで働く自分」を想像できるかどうか。採用動画の役割は、その想像を助けることにあります。この記事では、何を入れて、何を入れないか、撮影の前に何を決めておくかをお話しします。
01求人票と動画の、役割の違い
求人票は、条件を伝えるものです。給与、休日、勤務地。比べられることを前提にした、正確さが大事な情報です。
一方、動画が得意なのは、条件に現れないことです。どんな人が働いているのか、どんな空気の職場なのか、仕事の手ざわりはどんなものか。文字にすると同じ「アットホームな職場です」になってしまう部分を、そのまま見せることができます。
条件が近い会社どうしで迷ったとき、最後は「ここなら大丈夫そう」という感覚が決め手になることがあります。動画は、その感覚に材料を渡す役目です。
02動画に入れたい3つの要素
人:この人たちと働くのか、がわかる
社員の声は、いちばん強い要素です。上手にまとまった言葉より、その人らしい言い方のほうが伝わります。役職の高い人だけでなく、入社して間もない人、年齢の近い先輩の声もあると、見る人が自分を重ねやすくなります。
場所と手:仕事の質感が伝わる
職場の様子、使っている道具、作業する手元。言葉で説明しにくい仕事ほど、映像にすると一瞬で伝わります。現場の仕事、ものづくり、接客など、「実際にどんな動きをするのか」を見せることで、入社後のイメージが具体的になります。
一日の流れと、これから:入社後の自分が想像できる
朝出社してから、帰るまで。先輩がどう教えてくれるのか。数年後にどんな仕事を任される人がいるのか。入社前の不安は、「その先が見えないこと」から生まれます。先が少し見えるだけで、応募のハードルは下がります。
03やりがちな失敗
- 会社が言いたいことだけを並べてしまう。理念や沿革だけでは、見る人の関心とずれがちです。見る人が知りたいのは、自分が働く姿です。
- 台本を読んでもらってしまう。カメラの前で原稿を読むと、表情が固くなります。質問を投げて、普段の言葉で答えてもらうほうが自然です。
- ひとつの動画に全部を詰め込む。長くなるほど、最後まで見られにくくなります。テーマごとに短く分けて、使う場所に合わせて選べる形が使いやすいです。
- 撮影のために、職場を「よそ行き」にしてしまう。整えすぎると、いつもの空気が消えます。少しの散らかりも、その職場の一部です。
04撮影の前に準備しておくこと
撮影で慌てないために、事前に決めておきたいことは三つです。
- 来てほしい人の像。未経験の方なのか、経験者なのか、地元の学生なのか。像がはっきりすると、話してもらう内容が決まります。
- 出演してもらう社員への説明。何のための動画で、どこで使うのかを、事前に伝えておきます。当日の緊張がやわらぎます。
- 撮影日の段取り。普段の業務を止めすぎない日程と、撮らせてもらう場所・時間帯を、あらかじめ確認します。
素材や台本がなくても、問題ありません。企画の段階から一緒に整理します。
05完成した動画の使いどころ
採用動画は、作って終わりではなく、使う場所が多いほど価値が出ます。採用サイトや求人媒体への掲載、SNSでの発信、会社説明会での上映、面接前にお送りするリンクとして。テーマごとに短く分けておくと、それぞれの場所に合わせて使い分けられます。
「文字や写真だけでは伝わらない、職場の本当の魅力」を形にする方法は、特集ページでも詳しくご紹介しています。