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チラシの反響率の平均は?
計算方法と、折込とポスティングの選び方

執筆:木本 一心(ホマレグラフ株式会社 代表)出典 4件を記事の最後に掲載
紙面がぼけて読めない新聞が厚く積み重なった束

チラシを配ってみたけれど、この反応は多いのか、少ないのか。ネットで「平均」を調べても、自社に当てはまる数字なのかは分かりにくいものです。この記事では、反響率の計算のしかたから、山梨の新聞のデータ、折込とポスティングの選び方、効果がないときの見直し方までを順に整理します。自社のチラシは、何を基準に良し悪しを決めればよいのでしょうか。

01チラシの反響率とは?計算のしかた

反響率とは、配ったチラシの枚数のうち、どれだけの反応があったかを表す割合です。「反応」として数えるのは、電話や問い合わせ、来店、予約、資料請求など、チラシを見て起きた行動です。

計算は、次の式で出せます。

反響率(%)= 反響の件数 ÷ 配った枚数 × 100

たとえば、10,000枚を配って15件の問い合わせがあれば、15 ÷ 10,000 × 100 で0.15%です。

ただ、反響率だけでは判断を間違えることがあります。次の2つも計算しておきましょう。

  • 反響1件あたりの費用:印刷代・デザイン代・配布代を合わせた費用 ÷ 反響の件数。費用が15万円で15件なら、1件あたり1万円です。
  • 成約の割合:問い合わせのうち、何件が契約や購入につながったか。反響が多くても、成約が少なければ見直しが必要です。

反響率が低くても、1件の売上が大きい商品なら十分に元が取れます。反対に、反響率が高くても、単価の低い商品では赤字になることもあります。「何件来たか」より「いくら使って、いくら返ってきたか」で見るのが基本です。

02「平均◯%」は、目安になるのか

「チラシの反響率 平均」と調べると、「0.01〜0.3%」といった数字が多くの記事に出てきます。けれど、多くはどの調査の数字なのかを示していません。調べた範囲では、官公庁や業界団体が公表している、反響率の平均の統計は見つかりませんでした。

そもそも反響率は、条件によって大きく変わります。

  • 業種と商品の値段:安い日用品と、高い住宅や車では、反応する人の数が大きく違う。
  • 何を「反響」と数えるか:電話だけか、来店や予約も含めるか。
  • 配る地域:お店からの距離や、住んでいる人の年代。
  • 時期と内容:季節、配る曜日、特典や期限があるかどうか。

ピザの宅配と注文住宅の見学会では、1件の反響の重さがまったく違います。他社の平均と比べて一喜一憂するより、自社の過去のチラシと比べるほうが、次の打ち手を決めやすくなります。

そのために、配るたびに「配った日・地域・枚数・内容・反響の件数・費用」を記録しましょう。3回ほど続けると、自社の「ふつうの数字」が見えてきます。

記録は、表計算ソフトに1回1行で十分です。「◯月◯日、甲斐市の一部に5,000枚、見学会の案内、問い合わせ8件」のように並べると、地域や内容ごとの差を比べやすくなります。反響の数え方も、最初に決めて書いておきましょう。

03山梨の新聞の部数は、全国と比べてどうか

折込チラシが届くのは、新聞を取っている家だけです。そこで、地域ごとの新聞の部数を見てみましょう。

日本新聞協会の調べ(2025年10月)では、1世帯あたりの新聞の部数は、全国で0.42部でした。山梨県は0.59部(212,697部 ÷ 362,520世帯)で、全国より多くなっています。東京都は0.32部、長野県は0.69部です。

ただし、全国では新聞の部数は大きく減っています。1世帯あたりの部数は、2000年の1.13部から2025年には0.42部になりました。

電通「2025年 日本の広告費」でも、折込の広告費は2015年の4,687億円から、2025年には2,354億円と約半分になりました。同じ資料では、地域密着型のお店や高齢の方向けの商品・サービスを中心に、活用がみられたとも書かれています。

なお、「1世帯あたりの部数」には、会社やお店が取る新聞や、1つの家で2紙取る場合も含まれます。「山梨の約6割の家が新聞を取っている」という意味ではない点に注意してください。それでも、全国と比べると、折込チラシが届きやすい地域だと考えられます。

04新聞を読んでいるのは、どの年代か

新聞が届く家が多くても、家の中の誰が読んでいるかは別の話です。総務省の調査(令和7年度)で、平日の調査日に新聞を読んだ人の割合を年代別に見てみます。

年代が上がるほど高く、70代は49.5%でした。一方、20代は1.6%、30代は3.0%にとどまります。山梨だけの数字ではありませんが、年代による差の傾向は参考になります。

ここから分かるのは、折込チラシは、50代以上の人に届けたいときに向いているということです。たとえば、リフォームや仏壇、地元のスーパーの特売などです。子育て世代や20〜30代に届けたいなら、ポスティングやスマホで見られる広告と組み合わせましょう。

05折込とポスティングの選び方

チラシを家に届ける方法は、「新聞折込」と、郵便受けに直接入れる「ポスティング」の2つです。

新聞折込ポスティング
届く家新聞を取っている家新聞を取っていない家にも届く
届きやすい年代50代以上が中心年代を問わない
地域の絞り方新聞販売店の配達区域ごと市区町村や地区、戸建てか集合住宅かで選べることも
届く日日にちを指定しやすい配り終えるまで数日かかり、日にちを細かく指定できないことも
向いている例特売日・見学会など日付が決まった案内子育て世代や新しい住宅地への案内

甲府盆地の中でも、新しい住宅地やアパートの多い地域には、新聞を取っていない若い世帯もいると考えられ、ポスティングが合う場合があります。昔からの住宅地なら、折込で広く届ける方法もあります。配る前に、市町村が出している年齢別の人口で、住んでいる人の年代を確かめておくと安心です。

費用は、地域や枚数、チラシの大きさ、配る会社によって変わります。同じ条件で2〜3社に見積もりを取り、配布の範囲と、配ったことの報告のしかたまで比べるのがおすすめです。「チラシお断り」と書かれた郵便受けには入れない決まりになっているかも、配る会社に確かめましょう。

業種別に見ると

同じチラシでも、届けたい年代や地域によって、折込とポスティングのどちらが合うかは変わります。山梨に多い業種で、考え方の例をまとめました。

リフォームたとえば水まわりや外壁のリフォームなら、家を建てて年月がたち、修理を考えはじめる家が相手です。新聞を読む人の割合が高い年代にも届くので、折込で広く届けやすい業種です。完成見学会や相談会の日付を大きく入れ、専用の電話番号で反響を数えておくと、次に配る地域を決める手がかりになります。
地域のスーパー・青果店特売日の案内は、日にちを決めて届けられる折込と相性がよいチラシです。一方、新しい住宅地の若い家族にはポスティングやLINEで届ける、という使い分けも考えられます。来店したときにチラシのクーポンを回収すれば、どちらの方法で来た人が多いかを数えられます。
葬儀社・仏壇店事前相談の案内は、70代以上や、その子どもの世代に届けたい内容です。年配の方には折込で、離れて暮らす子どもの世代にはスマホで見られる動画や広告で届けるなど、紙と動画を組み合わせる方法があります。QRコードから式場の様子を動画で見られるようにすると、紙面だけでは伝わりにくい雰囲気を伝えられます。

06効果がないときに見直したい5つのこと

反響が少ないとき、デザインだけを変えても結果が変わらないことがあります。次の5つを順番に見直してみましょう。

1. 届けたい相手と、届く相手がずれていないか

新聞を読むのは50代以上が中心です。若い家族に向けた商品を折込で配っていたら、相手に届いていない可能性があります。「誰に届けたいか」と「その人がチラシを見るか」を、まず確かめましょう。

2. 配る地域は、お客さんが来られる範囲か

遠すぎる地域に配っても、反応にはつながりにくくなります。過去のお客さんの住所を地図に落とし、反応があった地域に配る量を寄せましょう。

3. 伝えたいことが1つに絞れているか

チラシは、じっくり読んでもらえるとは限りません。情報を詰め込みすぎず、「何の会社か」「今、何がお得か」「どうすればいいか(電話・予約・来店)」がすぐ分かるようにしましょう。

4. 配る時期と曜日は合っているか

たとえば住まいやリフォームなら、家族で話し合いやすい連休の前などです。季節や行事に合わせて、相手が「考えるタイミング」の少し前に届けましょう。

5. 反響を正しく数えられているか

「チラシを見て来た」と言ってくれない人もいます。チラシ専用のクーポン、専用の電話番号、QRコード、来店時の「何を見て来ましたか」の一言など、反響を数える仕組みを入れておかないと、効果があったかどうかも分かりません。

07チラシにQRコードで、動画やLPをつなぐ

チラシの紙面は限られています。そこで、QRコードを入れて、スマホで動画やLP(ランディングページ:広告から来た人に見てもらう1枚のページ)につなぐ方法があります。紙面だけでは伝えにくいお店の雰囲気や施工の様子も、動画なら見てもらえます。

QRコードを入れるときは、次の点に気をつけましょう。

  • QRコードの横に、読む理由を書く:「30秒の動画で、仕上がりを見られます」など、読み取ると何が見られるのかを一言添える。
  • つなぐ先はスマホで見やすく:動画は30〜60秒ほどの短いものにし、最後に電話や予約のボタンを置く。
  • チラシ専用のURLにする:ほかの広告と同じページにつなぐ場合も、URLの末尾に目印(パラメータ)を付けておくと、アクセス解析でチラシから来た人数を数えられます。
  • 読み取れるか、印刷前に確かめる:小さすぎたり、背景の色と重なったりすると読み取れないことがあります。

新聞を読む人が少ない20〜40代には、スマホやテレビで見られる動画の広告で届ける方法もあります。チラシと同じ動画を使えば、制作の手間も抑えられます。少ない予算での始め方は「映像広告を低予算で始めるには?」で紹介しています。

08よくあるご質問

Q反響率が何%なら成功と言えますか?
A

一律の基準はありません。商品の単価や利益で、元が取れる反響の数は変わります。「反響1件あたりの費用」と「1件の成約の利益」を比べ、自社の過去のチラシより良くなったかを見ていきましょう。

Qチラシは1回配っただけで、効果を判断していいですか?
A

1回だけでは、天気や時期の影響が大きく判断しにくいものです。内容や時期を少しずつ変え、数回の結果を比べましょう。

Q新聞折込とポスティングは、どちらが安いですか?
A

地域や枚数、配る会社で変わるため、一概には言えません。届けたい相手に届くか、配ったことをどう報告してもらえるかまで含めて比べましょう。

Qチラシとあわせて使う動画や、ほかの広告の相談はできますか?
A

はい。QRコードからつなぐ動画の制作や、紙が届きにくい世代に向けたTVer広告・SNSでの発信をお手伝いします。ご相談・お見積もりは無料です。

まとめ

チラシの反響率は「反響の件数 ÷ 配った枚数 × 100」で計算します。ネットの平均の数字は根拠が不明確なため、自社の過去の数字と反響1件あたりの費用で判断しましょう。山梨は新聞の部数が全国より多い一方、読むのは50代以上が中心です。届けたい年代で折込とポスティングを選び、QRコードで動画やLPにつなぐと、紙で伝えきれないことも届きます。

参考:日本新聞協会 都道府県別 発行部数と世帯数(2025年10月)/日本新聞協会 新聞の発行部数と世帯数の推移/総務省 情報通信政策研究所 令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書(2026年6月)/電通「2025年 日本の広告費」(2026年3月5日発表)

この記事を書いた人 木本 一心ホマレグラフ株式会社 代表取締役 / Ad Arch グループ 山梨県拠点代表

山梨県甲斐市と東京都港区を拠点に、映像制作を軸に、SNSマーケティングと広告の事業を行っています。映像の企画・撮影・編集から、TVer広告やSNS運用まで、広告エージェンシーとして1社でまとめてお任せいただける体制です。全国24拠点・TVer広告の正規代理店ネットワーク「Ad Arch グループ」の一員です。

この記事の数字や制度は、官公庁・業界団体・各社の公式発表で確かめたものだけを載せ、出典を記事の最後に並べています。内容は公開日時点の情報です。

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