SNS運用読了 約11分

企業のSNSの使い分け。
YouTube・X・Instagram・TikTok・Facebookの違いと選び方

執筆:木本 一心(ホマレグラフ株式会社 代表)出典 9件を記事の最後に掲載
両手でスマホを持つ

「SNSを始めたいけれど、どれを使えばいいのか分からない」YouTube、X、Instagram、TikTok、Facebook。名前は知っていても、違いを説明するのは意外と難しいものです。この記事では、使っている人の年代、投稿が届く仕組み、得意な投稿の形を、公的な調査と各社の公式情報で順に比べます。自社には、どのSNSが合うのでしょうか。

01なぜ、SNSの使い分けが必要なのか

SNSは、媒体によって次の3つが大きく違います。

  • 使っている人:年代や性別、使う目的が違う。
  • 見つけてもらい方:フォローしている人に届くのか、知らない人の「おすすめ」に出るのか。
  • 得意な投稿の形:文章、写真、縦型の短い動画、横型の長い動画など。

同じ投稿をすべてのSNSにそのまま流すと、どの媒体でも中途半端になりがちです。自社のお客様がいる媒体を選び、その媒体に合った形で発信すると、同じ手間でも届き方が変わってきます。

02数字で見る、年代別の利用率

総務省が2026年6月に公表した「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」から、主なSNSの年代別の利用率をまとめました(2025年12月調査、13〜79歳)。

表からは、次の特徴が見えてきます。

  • YouTubeは、60代でも72.6%が使っている。「若い人のもの」というイメージとは違い、幅広い年代に届く媒体です。
  • Facebookは、年代別では40代(38.9%)がいちばん高く、10代・20代よりも30〜50代でよく使われています。
  • Instagramは女性の利用率(63.4%)が、男性(46.2%)を大きく上回る。YouTubeは男性84.4%・女性78.6%と、男女差の向きは媒体によって違います。
  • TikTokは10代(67.9%)・20代(61.5%)で高い一方、30代以上では半分を下回ります。

なお、これは「その年代のうち何%が使っているか」という利用率で、利用者の人数ではありません。

03見つけてもらい方の違い

もう1つの違いが、投稿が人に届く仕組みです。フォローしている人に届く仕組みと、フォローしていない人の「おすすめ」に出る仕組みがあります。この記事では、前者を「フォロー中心」、後者を「おすすめ中心」と呼びます。

Instagramの公式の説明(2023年)によると、ストーリーズに出るのは主にフォロー中のアカウントの投稿です。フィードはフォロー中とおすすめが混ざり、発見タブやリールでは主にフォローしていないアカウントの投稿が表示されます。TikTok(2020年)も、「おすすめ」に出るかどうかにフォロワー数は直接関係しないとしています。

つまり、フォロワーが少ない会社でも、知らない人に見つけてもらえるのが、おすすめ中心の強みです。フォロー中心は、いまのお客様との関係を深めるのに向いています。なお、表示の仕組みは各社が見直すことがあるため、最新の公式の説明もあわせて確かめてください。

045つのSNSの特徴と、企業の使い方

媒体ごとの向き不向きをまとめると、次のようになります。

YouTube:幅広い年代に、検索とおすすめで届く

検索からもおすすめからも見られるため、商品の使い方など、あとから探される動画をためるのに向いています。縦型で3分以内の「ショート」と、横型の長い動画の両方を使えます。

チャンネルの持ち主(オーナー)の権限は、会社で管理するGoogleアカウントに持たせておきましょう。担当者が替わっても、チャンネルを会社で持ち続けられます。

X:話題を広げ、いまを伝える

リポスト(共有)で広がりやすく、告知やその日の空き状況など、速さが大事な情報に向いています。広がりやすいぶん、言葉選びには注意しましょう。Xの公式ヘルプでは、有料の「プレミアム」に入っていないアカウントの動画は140秒までとされています。

Instagram:写真と動画で「好き」を育てる

お店の雰囲気や商品の見た目など、世界観を見せて「行ってみたい」「欲しい」を育てるのに向いています。リールは、フォローしていない人にも届きやすい場所です。

TikTok:フォロワーが少なくても見つけてもらえる

TikTokの発表(2025年11月)では、国内の月間アクティブユーザーは4,200万を突破しました(同社調べ。TikTok Liteを含む)。おすすめ中心の仕組みなので、まだ知られていない会社が、新しいお客様や若い求職者に見つけてもらうのに向いています。

Facebook:30〜50代のビジネス層に届く

実名で使う人が多く、取引先や地域のつながりと相性がよい媒体です。BtoBの会社や、経営者向けの発信に向いています。

あわせて使いたいLINE公式アカウント

LINEは70代でも77.8%が使っています。LINE公式アカウントは、友だちになったお客様に直接メッセージを届けられるため、来てくれたお客様に、また来てもらうのに向いています。月額0円のプラン(月200通まで)から始められます。

05目的とお客様から、SNSを選ぶ

SNSを選ぶときは、「流行っているから」ではなく、「自社のお客様が、どの媒体にいるか」から考えるのが基本です。目的とお客様別に、選び方の例をまとめました。

最初からすべてを始める必要はありません。1〜2つに絞り、続けられる形を作ってから広げるほうが、成果につながりやすくなります。

業種別に見ると

同じ考え方でも、業種によって届けたい相手と、向いている媒体の組み合わせは変わります。山梨に多い業種を例に挙げます。

飲食店たとえば甲府盆地の飲食店なら、地元の50〜60代の常連さんにはLINE公式アカウントで季節のメニューやお休みのお知らせを、20〜30代の新しいお客様にはInstagramのリールで料理や店内の雰囲気を届ける、という分け方が考えられます。その日の空き状況は、Xで伝えるのも1つの方法です。
工務店たとえば工務店なら、家づくりを考える30〜40代に向けて、施工事例や家ができるまでの様子をYouTubeの横型の動画でじっくり見せ、Instagramで間取りや内装の写真を見せる使い方が向いています。完成見学会の告知は、リールや、地域のつながりが強いFacebookでも届けられます。
製造業たとえば甲府の宝飾や富士吉田の織物のような製造業なら、取引先や経営者に向けて、FacebookとYouTubeで技術や品質へのこだわりを伝えるのが基本になります。若い人の採用も課題なら、機械が動く様子や先輩社員の一日を縦型の短い動画にして、TikTokやInstagramのリールで見つけてもらう使い方もあります。

06小さな会社におすすめの「2段構え」

カフェのテーブルでパンを前にスマホを操作する手元

フォロワーが少ない地域の会社には、見つけてもらう媒体と、つながり続ける媒体を組み合わせる「2段構え」がおすすめです。

おすすめ中心の媒体で見つけてもらい、来てくれたらLINE公式アカウントで友だちになってもらう。そこから季節のお知らせを届けて、また来てもらう。「知ってもらう」と「また来てもらう」を、別の媒体で役割分担する考え方です。

071本の動画を、複数のSNSで使い回すコツ

大事な文字やロゴを画面の中央に置いておくと、1本の素材から縦と横の両方を作りやすくなります。

透かしの入った動画は、そのまま転載しない

Instagramは、透かし(ほかのアプリのロゴなど)が入ったリールや、画質の低いリールは表示を減らすとしています。TikTokで保存した動画をそのまま載せず、透かしのない元のデータから、それぞれのSNS用に書き出すのが基本です。

音楽は、SNSごとに確認する

個人のアカウントで使える曲でも、企業のアカウントでは使えないことがあります。会社の宣伝に使ってよい音源を選びましょう。詳しくは「企業のショート動画の始め方」で紹介しています。

08よくあるご質問

Q最初に始めるなら、どのSNSがおすすめですか?
A

お客様の年代と目的によります。幅広い年代ならYouTube、20〜30代や女性ならInstagram、若い世代ならTikTokが候補です。来てくれたお客様にはLINE公式アカウントをあわせて使いましょう。

Q同じ投稿を、すべてのSNSに出してもいいですか?
A

出すことはできますが、SNSごとに合わせて調整するほうが効果的です。動画は、透かしのない元のデータから書き出しましょう。

QFacebookは、もう使われていないのでは?
A

若い世代の利用は少ないものの、40代の38.9%が使っています。BtoBの会社や、経営者・地域の事業者に向けた発信には有効です。

QSNS用の動画の撮影だけを頼めますか?
A

はい。1回の撮影から、縦型・横型の動画を作り分けて納品できます。ご相談・お見積もりは無料です。

まとめ

SNSは、使う人の年代、見つけてもらい方、得意な投稿の形が媒体ごとに違います。YouTubeは幅広い年代、Instagramは20〜30代や女性、TikTokは若い世代、Facebookは30〜50代に届きやすい媒体です。お客様がいる媒体を1〜2つ選び、LINE公式アカウントと組み合わせた「2段構え」で、1本の動画を使い回しましょう。

参考:総務省「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」/Instagram ランキングの仕組み(2023年)/TikTok おすすめの仕組み(2020年)/TikTok 国内月間アクティブユーザー数の発表(2025年11月)/YouTubeヘルプ(チャンネルの権限)/YouTubeヘルプ(ショート動画)/Xヘルプ(長い動画のアップロード)/TikTok 商用音楽ライブラリ/LINE公式アカウント 料金プラン

この記事を書いた人 木本 一心ホマレグラフ株式会社 代表取締役 / Ad Arch グループ 山梨県拠点代表

山梨県甲斐市と東京都港区を拠点に、映像制作を軸に、SNSマーケティングと広告の事業を行っています。映像の企画・撮影・編集から、TVer広告やSNS運用まで、広告エージェンシーとして1社でまとめてお任せいただける体制です。全国24拠点・TVer広告の正規代理店ネットワーク「Ad Arch グループ」の一員です。

この記事の数字や制度は、官公庁・業界団体・各社の公式発表で確かめたものだけを載せ、出典を記事の最後に並べています。内容は公開日時点の情報です。

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